開催中の『スカイライン・コンベンション』につきまして、締め切りは今月末としておりました。
会期は3ヶ月と、十分に設けたつもりでしたが、本日27日時点でのご応募作品は、お1人様の2作のみと、少々寂しく感じます。
そこで、もう1ヶ月延長し、3月末を締め切りといたします。
せっかくエントリー用にキットをご購入下さったかたがいらっしゃいますので、ぜひ作ってお持ち込みください。楽しみにお待ちしております。
最近、特に感じるのですが、プラモデル作りはキットに手を加えなければいけない・キットそのままではなく、いかに手を加えるかだと、決めてかかっているかたが、以前に比べてとても増えているのではないでしょうか?
ネットを見ても、このキットにはここに手を加えましょうとか、ここがおかしいから直しましょうとか、そんな記事が散見されます。
そういうことをやっている方は、それが好きで、自発的・能動的にやっているわけですから構わないのですが、そういうことをやらされるのがプラモ作りだと解釈する方も相当いらっしゃる気がします(模型屋やってますと、実際にそういう話を聞く機会が多いものなんです)。
ネットに上がっている記事や作品は、「人に見てもらえる作品にはなっただろう」と思えるかたがアップするのがまあ普通なので、あくまで氷山の洋上に見えている部分だけのはずで、それがすべてではないのです。大部分のユーザーさん(つまり、ネットに上げたりしていない方たち)は、そんなに手の込んだことをしているばかりではないと思います。
それなのに、特に比較的プラモ歴の浅いかたが、洋上に見えているものがすべてと感化されすぎて、ソレもしたいとかアレもしなきゃとかココも直さなきゃと欲張ったり、アラ探しや脳内先行モデリングを始めてしまうと、いつまでたっても完成しません。その結果、お蔵入りになってしまうということもあることでしょう。
プラモは、キットです(当たり前ですが)。キットというのは、市販のカレールウと同じで、カレーという料理を知らない人でも、箱の裏の説明どおりの材料で、説明どおりに作れば、おいしいカレーができるように、ちゃんと設計してくれてあるのです。カレーがどんな料理なのかをあらかじめ調べる必要もありませんし、無理に手を加える必要もないわけです。
もっとも、万人向けに、最大公約数的に考えて作られていますから、個人個人としては物足りなさや不満を感じることはあるでしょう。作って食べてみて、そう感じたら、次から何か工夫をすればいいのです。
模型はどこまで行っても実物にはなり得ません。プラモは、製造上・設計上の制約や、メーカーの設計者の思惑もあって、あえて実物どおりに再現されていなかったり省略されている部分があるのは当たり前です。そこも踏まえて、最初は大らかに楽しめばいいと思います。
そうすれば、素組み作品なら3ヶ月あれば十分完成するだろうと思うのです…。
まあ、プラモの場合は、そのまま作ること自体が難しい製品が存在するのは確かですが、それはまた別の話。
それが、最近では、素のままではなく、いかに手の込んだ下ごしらえをしたかとか、オリジナルな隠し味を加えたかを競うかのようになってきています。それでは、逆に窮屈で、固定観念や先入観を植え付けられ、誰がやっても同じものを目指すばかりの趣味になってしまいます。新規のユーザーが増えない理由の一つもここにあると、私は肌で感じています。
入賞を狙うコンテストならともかく、特になかなか作品が完成しない方やプラモ歴の浅い方に、締め切りを設けることで、とにかく完成させて参加していただきたいという狙いもあってのコンベンションです。他人はどうしているとか、素組みじゃダサいとか思わずに、気軽に参加していただける機会になればと、切に願っております。
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