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2017年3月17日 (金)

ロードスターコンベンション 参加作品のご紹介

2次募集を始めております、「ロードスター・コンベンション敗者復活戦」。
私店主のほうはと言いますと、ボディ塗装が済んだところで止まっております。今回は、自分のための敗者復活戦でもあるので、なんとか2度目のDNFだけは避けたいところですが…。

さて、お客様のほうから先に、ご応募がありました。すでに2作品を展示中で、順次ご紹介いたしますね。

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Hさん作品
タミヤ 1/24 

今年も、Hさんの制作意欲は衰えることを知りません。去年のこのコンベンションがご縁で出戻られましたので、ND型はすでに制作済み。
そこで、今回は違う型のキットで応募いただきました。(※前回応募済みのかたは、ITEM24085でも応募可能です。タミヤのキットワンメイクですので、他メーカーのキットにつきましては対象外ですが、展示は喜んで承ります。)

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これって、何年前のクルマになるんでしょうかねぇ? あまり詳しくないのですが、私店主が20歳くらいのころにはありましたよね。
今見ても、美しいデザインだなぁと思います。


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ホワイトがベースのようですが、偏光パールがかかったような仕上がりになっています。





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ドライバーズシートは、別売のバケットに交換され、走り屋っぽい仕上げになっています。ホイールも、NDから移植だそうです(かなりキツかったらしいですが)。




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シートベルトは、相変わらずキッチリ追加されてます。

私の勝手な想像なのですが、Hさんは、必要以上に実物との違いに執着することなく、プラモデル制作を楽しんでいるというようにお見受けします。
ご本人にお会いして話すと、プラモが楽しくてたまらないという感じにあふれていて、こちらも楽しませていただいています。


クルマに限らず、スケールモデラー諸氏の多くは、「実物どおりに作る」ことに、とても熱心です。
プラモデルは、ただでさえ縮尺されているうえ、様々な制約があって、メーカーや製品によって程度の差はあれ、実物と形が違っていたり省略されていたりということが、必ずあるものです。そこを修正したり、ないものを再現して実物に近付ける作業がご本人にとって楽しいなら、もちろんそれでいいと思います。趣味なんですから。

最近は、ネットの普及で、実物の写真や大いに手の込んだ素晴らしい作品といった情報があふれ返っており、資料の収集には不自由しません。
でも、それが原因で「未完成病」にかかっているかたも少なくないと感じます。それでは元も子もありません。

1)そもそも実物を知らない→作れない
2)資料がない→作れない
3)目的そのものが、いつの間にか、資料を集めることにすり変わってしまった→作れない
4)資料を集めた結果、「実物とキットの違い」が分かりすぎてしまい、自分のスキルでは手に負えなくなったが、かと言って、分かってしまった以上は見過ごせない→作れない
5)素晴らしい作品を見過ぎたせいで、打ちのめされてヤル気がなくなった→作れない
6)作ってはいるけれど、後から後から、あそこも違う・ここも直さないと、となって、きりがない→いつまでたっても完成しない(最悪、ゴールが見えなくなってしまって放置)

そんな話を、山のように耳にします。実にもったいない話です。
本来、「実物のことを知らなくても作れる模型」がプラモデルキットなのだと、私店主は考えています。
一から手作りするスクラッチのような模型なら、資料がなくては設計ができませんから、資料集めに奔走するのは当然のことです。
でも、プラモデルは、設計する必要もなければ部品を手作りする必要もありません。説明図に従って組み立てて色を塗るだけで、完成します。(まあ、キットによっては部品がちゃんと合わないとかありますが、それはまた別の話ですから・・・。)

私店主も、ここ数年はもっぱら素組みばかりです。わずかに手を加えることはありますが、せいぜいマフラーや機銃の開口部に穴を開ける程度のことくらい。これだって、「実物は穴が開いているのだから、開いていないのはおかしい」からではなく、穴を開けないと何か分からないから、というだけであって、実は穴の部分を黒く塗るだけでも、パッと見ならそれらしく見えたりするんですよ笑。
また、実物の資料を探すときも、あくまで「説明図が見にくくて、どうなっているのか分からない」ときの参考にする程度にして、「キットの間違い探し」はしないようにしています。
でも、このやり方で、プラモ作りがつまらないと思ったことはありません(前述のように、キットが作りづらくて悩むことはありますが)。

細部が実物と違っているという悔しさより、完成した作品を手にできた喜びのほうが、何倍も大きいと思います。

私どもの店のコンベンションは、そういうかたにまずは作っていただきたいという思いも込めて開催しています。
上の「未完成病」の原因に思い当たる方も、他のかたの素晴らしい作品に感化されすぎて手が動かなくなってしまったかたも、ぜひ一作、あまり気張らずに作ってみてほしいなと思います。
(作品のご紹介のはずが、つい話がそれてしまって、長文、失礼しました)

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コメント

今晩はブルーベルさん。

いや~~~耳の痛い話ですね~!
未完成病のハンスで~~~す。
出戻った時は素組を皆さんに提唱し頑張って一月に一台は
完成させていましたが・・・
何処かで歯車が狂ってしまったのですねッ!
でもハンスは頑張っていますよ。
ブルーベルさんのところから購入したティーガーⅠフルインテリア
もうそろそろ完成です。
マーキングをデカール貼り付けにすれば良かった・・・(汗)

投稿: ハンス | 2017年3月18日 (土) 19時52分

ハンスさん、こんにちは。
いやいや、ハンスさんはバリバリ作ってるじゃないですかぁ?
進捗は、牛歩だっていいんですよ。作るペースは人それぞれです。レースじゃないんですから。途中で足が止まっちゃう、または最初から一歩が踏み出せないのがもったいないと思うんです。

要は、「自発的なのか受け身なのか」だと思うんですよ。
自分がやりたくてやることは続きますが、「このキットのここは、他の人がこうしているから、こうしなくちゃいけないんだぁ」という受け身の制作は、プレッシャーみたいになって、どうすればいいのか、また調べ始めて、結局全然進まないとかいったことになりがち。これでは本末転倒ですよね。
または、未経験のかたの場合、すごい作品を見て作り方を聞いて、「プラモデル作りって、そんなに面倒なんだ?じゃあ、やめとこ。見るだけでいいや…」ってなりかねないような気がします。

私も以前は、少しは作り込みとかしていた時代がありましたが、今は模型屋の店主という立場上、こういうかたに、もっと気楽に考えてほしいと思うようになりました。そうでないと、プラモを作る人が増えていかず、とても危機感を抱いています。

ですので、素組みをしましょう!と押しつけるつもりはまったくないのですが、まずはそこから始める人が、もっと増えてくれればいいなぁと思います。

投稿: Bluebell | 2017年3月18日 (土) 23時43分

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