アネスト岩田のエアブラシ その3
最後に、いわゆる「ノーブランド品」にも少し触れておきます。
私は、一番最初にウェーブのコンプレッサーセットについていたものを使っていました。このハンドピースは模型用としては十分使用に耐えるものでしたが、もっと細吹きできるものが欲しくなって、クレオスの『プロコンBOY FWAプラチナ(ノズル口径0.2ミリ)』を買いました。
これは当時目新しかった「風量調節機構」が備わったモデルで、しかも待望の0.2ミリでしたので、道具好きの私は「これだ!!」と思って飛びついてしまいました。
その後コンプレッサーを今使っているものに買い換えたので、ウェーブのはコンプレッサーと一緒にヤフオクで処分して、しばらくはこれをメインで使っていました。
ただ、この新しいコンプレッサーにもまたハンドピースがついてきました。
それがこのハンドピースです。
まったくのノーブランド品で見るからに安っぽかったので、最初はまったく使う気になりませんでした。これもヤフオクで安く売り飛ばそうかと思ったものです。
ただ、カップが横付け式なのが気になって一度使ってみることにしました。そのおかげで横付け式がお気に入りになったのです。
それに、使用感も決して悪いものではなく、迷彩塗装も特に問題なくこなしてしまえるものでした。
また、「プラチナ」はとにかく重いのです。特に、例の風量調節機能が付いているため先のほうが重くて、前下がりになってくるんですね。
結局、せっかく買ったプラチナもあまり使わなくなり、このノーブランド品がメインに代わりました。
ところが、ある日急に詰まって吹けなくなり、それ以来細吹きに難が出るようになりました。
そこで新しく買ったのが、今の岩田のエクリプスなのです。では、この2本を比べるとどう違うのでしょうか。
まず重さです。エクリプスが121グラムで・・・
ノーブランド品は127グラムですから、数字ではわずかな差しかありません。
ところが、手に持ったときの感覚ではこちらのほうがズッシリと重く感じるのです。
また、横付け式はカップが本体中心線から離れた位置についているため、どうしてもこのように傾く(写真の向きで、軸を中心に時計回りに回ろうとする)方向に重さがかかります。これは横付け式の宿命で仕方のないことですが、このときに感じる重さ(傾こうとする力)もまったく違います。
エアバルブを揃えて並べると、先端までの長さがかなり異なります。エクリプスに比べてノーブランドのほうが長いので、そのため先が重く感じるのではないでしょうか。
このように、やはり道具としてはエクリプスに軍配が上がってしまいます。良いものは、性能面だけでなくこうした感覚的な面でもきちんと考えられているのかもしれません。
ところでこのノーブランド品ですが、最近目にした岩田の廉価品『MX2950』に外観が酷似しているのです。同じ外装部品で中身が違うのかどうかは分かりませんが、この価格帯でそこまでするとも思えず、もしかしたら同一製品かも知れません。
もしそうなら、価格は大変お値打ちですしメーカーサポートも受けられるでしょうから、とにかく安くてそこそこのものが欲しいとお考えの方には悪くない選択肢だとは思います。
エアブラシ(MX2950)
さて、長々と続けてきたエアブラシの話は、一旦これでおしまいにします。すっかり手が止まってしまいましたので、早く模型作りを再開しないといけませんね。
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