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2010年5月28日 (金)

「なんちゃってカラー・モジュレーション」?

Img_2718先日塗り直したタイガーも満足した出来とは言えませんが、きりがないのでとりあえず終了にします。
今回気に入らないのは、全体が白っぽくなって立体感が乏しいことです。ガイアのゲルプ(2)は、生のまま塗ると(特にマホガニーなどで影色を塗った上からですと)意外に暗いので、ウォッシングでさらに全体が黒ずんでしまいます。
それを補正するために明るい(白を混ぜた)ダークイエローを重ね塗りしたことで、今度は白トビしたような色味になってしまいました。
また、迷彩色のグリーンに引っ張られてダークイエローが緑がかって見えてしまい、余計に暗く、彩度の低い感じになっているのだと思います。

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では、どうすればいいのでしょうか? とりあえず、まずは手持ちのダークイエロー系の塗料をよく観察することにしました。



Img_2830
スタンダードとも言えるタミヤ・アクリルのXF-60ダークイエロー(左)は、イエローというものの結構緑味がかっている気がします。ドラゴンのキットで指定していることの多いクレオスのミドルストーン(真ん中)はさらに緑が強いです。
これらに対しクレオスのダークイエロー(右)は黄色味が強く、鮮やかな黄土色です。またガイアのゲルプ(1)も緑味が弱く、「黄色い」という印象です。
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余談ですが、真ん中の大きいビンはタミヤ・アクリルが発売になったばかりの頃のXF-60で、右端の現行のXF-60とはずいぶん色味が違いますね。緑が強く、左のミドルストーンと近似色です。

また、クレオス水性のサンディイエローはダークイエローとカッコ書きしてありますが、黄色味は少なく、タミヤのXF-57バフと近似色です。このカッコ書きを信じて塗ると、模型は真っ白になってしまいます。

とにかく、まず基本色の段階では明るくしつつも彩度を上げることが必要ではないかと考え、クレオス水性のクリームイエローを基に調色することにしてみました。まったく写真を撮らなかったので文章だけの説明になってしまいますが・・・。また、この時点ではクレオスのダークイエローは持っておらず、上の写真は後日買ってきたものです。
Img_2843
このクリームイエローにカーキを加えていくと、なんとタミヤのダークイエローそのものになります。そこでクリームイエローの割合を多めにして、とにかく緑を減らします。この時点ではかなり黄色く、戦車模型には似つかわしくない感じです。実はコレ、ガンプラの「ゴッグ」の基本色なんです。なんとなくひらめいたので作ってみました。
次に、ここへタミヤのXF-15フレッシュを混ぜて彩度を下げつつ色味をくすませます。そして、XF-55デッキタンを加えていきます。単純に白を加えると、明るくなる代わりに彩度も下がりすぎると思ったので、白は使わないようにしています。

こうして出来た色を使って試し塗りをすることにしました。実験台は、昨年のIFV展示会でコーティング実演をしたまま放置していたタイガーです。組み残していた部分を急いで作り、形にします。パーティングラインやゲートの処理なんてまったくしません。砲身なんてバッチリ接着線が残っていますが、いいんです。
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いつもはマホガニーベースなのですが、マホガニーですとやはり暗すぎる気がしたので、タミヤのレッドブラウンを使うことにしました。ただ、そのままでは逆に赤すぎるので、まず黒で塗った上に塗りました。
全部缶スプレーで、一気に勝負を決めます。モールドが埋まろうが関係ありません!!。

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ここからが本番。先ほど作った基本色を塗ります。そして、その色にバフを少し混ぜてハイライトをつけました。


本家のカラーモジュレーションでは、下のほうは下地色を残し、上へ行くほど明るい色を重ねることで明暗の差を出して立体感を強調していきます。その理屈は分かっているつもりですが、下地色の「残し加減」が私には難しく、暗いところは真っ黒のままになってしまうことがほとんどです。あとで明るくしていくことを考えると、どの程度色をつければいいのか計画しなければいけないのですが、そこが私にはよく分からないのです。
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そこで、下地の影色を「残して」暗部を表現するのではなく、素直に暗色を「付ける」ことにしました。レッドブラウンにクリアイエローとクリアオレンジを混ぜて暗色を作り、暗くしたいところへ注意深く塗っていきます。影を付けるというより、色を濃くしている感じです。

ところで、このクリアオレンジも発売になった当時(20年くらい前でしょうか)に買ったもの。バイクのウインカーレンズを塗るのに買ったので、ほとんど減ってません。
当時は今の「ミニ」はなく、大ビンで23ccも入っていて確かエナメル塗料と同じ値段だったような・・・。上のXF-60もそうですが、とにかく安さにつられてアクリルを何色か買ったのは覚えています。今でも色数限定でカタログには載っていますが、実際に売られているのは見ませんねぇ。
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閑話休題。これが、表題にもある「思いつき・なんちゃってモジュレーション」です。「明暗」ではなく「彩度」を変調させていると言えるでしょうか。
クリア色を使ったのは、塗料の隠ぺい力を下げてやることで、一気に色がつくのを防ぐためです。(クリア色には隠ぺい力がありません。)様子を見ながら薄く何度も吹いていきます。

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このように、全体を暗くすることも真っ白にすることもなくグラデーションがかかりました。本当は下地色をもう少し残して暗いところも作るつもりだったのですが、私のいい加減さが出てしまいました・・・。
でも、思ったよりはいい感じになりましたよ。

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上面も調子をつけてみます。
クリア色を使っているためフィルター効果が少なく、私のような凡人にはコントロールが容易です。

ちょっと現用車輌のサンド色のようになってしまったのでリアルではないかもしれませんが、あとは迷彩を施して完了です。はたしてどうなりますやら・・・。

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コメント

番長さんこんばんは。なかなか苦労されているみたいで痛み入ります。思うように発色させるのは、難しいみたいですね。you-tubuでモデラーの越智氏が「ダークイエローを上手に発色させるにはこれがいいんですよ」と黄色(まるっきりの)を下地に塗っていました。プロも巷のモデラーも皆さん苦労しているんですねー。
がんばっていきまっしょい。

投稿: コンビニオヤヂ | 2010年5月28日 (金) 20時41分

コンビニオヤヂさん、毎度です。
こういう実験は、失敗してもいいやと思ってやってますから結構楽しいです。いろいろ思わぬ発見もありますしね。

投稿: Bluebell | 2010年5月28日 (金) 21時17分

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