タミヤ JS3 その5 <面の調子付け>
基本塗装は、一応2色を使ってグラデーションをつけていますが、それぞれの面は一本調子ですので、これに変化をつけていきます。
ここで、前回のヤークトタイガーで試してみた化粧用パフを実戦投入してみることにしました。
ところで、モデルグラフィックス誌303号で、AFV特集が組まれており、その中で「フィルタリング」についての説明がありました。
大変ツボを得た内容で分かりやすかったのですが、私がこれからする作業は果たしてフィルタリングというのかどうかは判然としません。ただ、目的はたぶん同じなのでしょうね。
それでは作業開始です。
塗料は伸びの良い油絵具を使います。これをパフか爪楊枝にごく少量とり、チョンチョンと置いていきます。
そして、パフのきれいな面で薄く延ばします。こすったり叩いたりすることで、筆とは違ってあらゆる方向にムラなく伸ばせるのがポイントです。
途中経過です。写真では分かり難いですが、部分的に色味が変わっています。これを、3種類ほどの色味の違うグリーン、イエロー、ブルー、ネイプルスイエローの各色で行いました。
伸びが悪かったり付きすぎた場合は、パフに溶剤をわずかに含ませてやります。
こうして作業終了後、油絵具の乾燥を待ちます。
絵具が乾きましたら、次のウォッシング作業で流れてしまわないようにクリヤーラッカーでコートします。
作業性を考えて、クリヤーはツヤありを選びましたのでテカテカです。
クリヤーが乾いたら、MIGニュートラルウォッシュに油絵具の黒を混ぜたものでウォッシングし、筆で拭き取ります。
ちなみに、このMIGウォッシュはエナメル系とのことですが、タミヤのエナメル塗料とは混ざりませんので注意しましょう。
この後、再度クリヤーコートします。ここではツヤ消しクリヤーでツヤを調整します。
出来栄えを確認したところ、ウォッシュによって、せっかく付けた色の変化が分かりにくくなってしまったので、タッチアップの要領で修正します。
これで出来上がりです。
私の作風の最大の理解者である妻に見せたところ「色ムラ感がいい感じ」とのことでした。
エンジンデッキはもう少し変化があっても良かったかも知れませんが、砲塔はキットの鋳造表現が素晴らしいこともあってなかなか良い感じです。
前部はこんな感じ。色合いはともかく、キットのモールドの素晴らしさがお分かり頂けるでしょうか。一切手は加えていませんよ。
ところで、ライトのレンズはキャタピラ同様、タミヤJSU-152の余り部品を拝借しました。
さて、このパフを使った塗装法ですが、筆よりもコントロールが容易ですので、多くの初・中級モデラーさんにおススメしたいです。
この方法は、エポ生地式ツィメリットコーティングと同様に必ずや時代を動かすと(勝手に)確信しているのですが!?
そういえば、今年のIFV展示会でも実演コーナーをさせていただくことになりました。そのときに紹介してみようかな。
| 固定リンク
「タミヤ JS3」カテゴリの記事
- タミヤ JS3 その7 <完成>(2010.01.07)
- タミヤ JS3 その6 <ピグメントワーク>(2010.01.05)
- タミヤ JS3 その5 <面の調子付け>(2010.01.03)
- タミヤ JS3 その4 <基本塗装>(2010.01.02)
- タミヤ JS3 その3 <下地塗装>(2009.12.31)
コメント