« 2009年6月 | トップページ | 2009年8月 »

2009年7月

2009年7月26日 (日)

ドラゴン ヤークトパンサー初期型 その9 <基本塗装>

いよいよ基本塗装にかかります。
モデラーズ・ガイドの「カラー・モジュレーション・スタイル」の記事を参考に進めたいと思います。もちろん完全なコピーは出来ませんが。
Img_0280
まず、濃い茶色をもっとも陰になるところに吹き付けます。これが第一の陰色です。続いて、タミヤアクリルのXF-72陸上自衛隊茶色を全体にかぶせていきます(写真の状態)。これが第二の陰色です。

Img_0281
このように陰を2段階にして、余分な濃い陰を隠しています。




Img_0285
次に、ガイアカラーのダークイエローに白を加えた色で上塗りです。陰色をかなり残して吹いています。
高い所や出っ張った所を、より発色させる感じでグラデーションをつけてみました。

Img_0284
最初の陰色の上にすぐ上塗りすると、余分な陰がなかなか隠せず、全体がまだらになってしまうのですが、陰を2段階にしたことで、上塗りが自然な感じで発色しているように思います。

Img_0286
最後に、先ほどの色にさらに白を加えてハイライトを入れます。
上向きの面やハッチを中心にコントラストをつけていきます。


Img_0287
ちょっとコントラストがどぎついかもしれませんが、後の迷彩のことも考えて、これぐらいでよしとしてみました。



Img_0291
意識してハッチを特に明るくしています。
これですでに4段階の明暗をつけたことになるんですね。

これで一旦乾かして、迷彩に進んでいきます。

Img_0292
迷彩色は、どちらもガイアカラーです。
これらもそれぞれに明暗をつけようとしたのですが、あまりうまくいかなかったので、途中でやめちゃいました。結局、前工程でつけた明暗も、あまり分からなくなってしまいました。

Img_0293_2
最後に、クレオスのラッカー系半つやクリアーでコートして、基本塗装の完了です。

あとはキャタピラと細部の塗り分けを行い、ウェザリングに進みます。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年7月25日 (土)

ドラゴン ヤークトパンサー初期型 その8 <組み立て完了>

今週はまったく手がつけられませんでしたが、今日一気に完成させました。
Img_0274
車輌側面にOVM類がなく、スッキリして見えます。
この時点では砲身・車体上面・足周りは仮組みで、塗装後に接着します。


Img_0273
この角度が見せ場でしょうか。
移設されたOVM類が集中し、現地でワンオフされた感じが出ていますね。
側面の牽引ワイヤー用フックは、付属のエッチングの余分な部分(プラ部品でのランナー)を切って作りました。

Img_0279
排気管の横の隙間にシャックルが付くのですが、この隙間がギリギリで、「もしかして入らないのでは!?」と冷や汗モノでした。
改造は最小限で、パーツもほとんどがポン付けでそのまま使っています。

OVMの移設が思いのほかラクに出来てホッとしました。本格的な考証はしていないのでもっともなことかも知れませんが、これでイイのです。
続いて塗装に進んでいきます。先日購入したモデラーズ・ガイドを参考に、ちょっといつもとは違う塗装を試してみたいと思っています。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年7月19日 (日)

ドラゴン ヤークトパンサー初期型 その7 <再ツィメリットコーティング>

今日はコーティングのやり直しです。
Img_0240
まずは工具の作り直しから。
真鍮パイプにφ1ミリの真鍮線を2本巻きつけてハンダ付けし、ヤスリで削ってプーリーのような物を作ります。これが、2本線を引くローラーです。
適当なランナーで軸を作って真鍮パイプで持ち手を付ければ完成です。

Img_0244
コーティング中の写真は割愛して、いきなり出来上がりがこちら。
ずいぶんパターンが雑になってしまいました。実車もそんなにキレイに作業されているわけではないので、あんまり気にする必要はないと思っていますが、やはりもう少し整えないと模型的精密感には欠けてしまいますね。

Img_0247
パンサー系は、後部の雑具箱やフロントフェンダーもコーティングされているので、再現が面倒ですね。おまけにこの車輌は、リアパネルのハッチ類にまで施されており、ちょっと難しかったです。
こういう細かい凹凸のあるところは、パテがボッテリとしてしまってモールドが消えてしまううえ工具の取り回しも悪く、かなりいい加減です。

とりあえず、コーティングは終了です。
今回は、ちょっと納得のいく出来には至らなかったのが残念です。実は、即席の工具が思ったより使いづらかったのも原因のひとつです。
作業効率を考えて二枚刃にしたのですが、これがかえって作業を難しくしてしまいました。両方の刃を同様に接地させて2本線を引くのがとても難しく、どうしても片方が浮いてしまうのです。
また、タイガー系の一般的なパターンでは、ローラーでパテを押し延ばしながら刻んでいくことになるため薄いコーティングにしやすいのですが、今回はただ線を描いているだけですのでどうしても厚くなってしまいます。
これはぜひとも新しい工具を考えて、来るべきリベンジの日に備えたいと思います。

さて、これで一つ目の山は越えました。あとはOVM類の移設に伴う工作です。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年7月18日 (土)

ドラゴン ヤークトパンサー初期型 その6 <ツィメリットコーティング>

さて、いよいよコーティングにとりかかります。
Img_0224
汚してもいいキットの箱を作業場にして、まずはベビーパウダーの打ち粉をします。




Img_0226
ミリプットのエポパテをよく練ったら、打ち粉を表裏にまぶして延べ棒でグイグイ延ばし、「エポ生地」を作ります。



Img_0229
手間のかかる前面パネルから攻めることにしました。
面自体は平らなのですが障害物が割と多いので、小さめに延ばしたパテをパッチワークのように貼りつないでいきます。

Img_0231
前面をすべて貼り終えました。あとは同様に残りの面にパテを貼ります。




Img_0235_3
パテ貼りは一旦終了。車体リアパネルは後回しで、先にここまでのパターンつけをしてしまいます。



Img_0238
試作した工具でパターンを刻みます。

ところが、少し予想していた事態が起きてしまいました。工具のツメにパテが持っていかれて剥がれてしまうのです。
実は、このエポ生地方式の唯一の弱点は、打ち粉をするためにパテの接着力が弱いことなのです。タイガー戦車などの一般的なパターンでは、ローラーを押し付けて作業するのでまだよいのですが、今回の引っかく作業には向いていないようです。また、パテの厚みもかなり薄くしないといけません。
あらかじめ車体裏で練習してみたところ、うまくいったのですが・・・。

仕方がないので、パテはすべて剥がしてやり直しです。工具も、ローラー式のものを作ってみることにします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月15日 (水)

ドラゴン ヤークトパンサー初期型 その5 <コーティング治具制作>

時間の都合でちょびっとだけ進めます。
そろそろキャタピラを外してもよさそうですので、次はコーティングにかかっていくわけですが、その準備としてコーティング用の治具を作っておきます。

今までは、タイガーなどに見られる一般的なパターンのコーティングしかしたことがありません。今回のヤクパンでは細かい格子状のパターンを刻みますので、専用の道具が必要です。
Img_0219
とりあえず、ありあわせの真鍮材で試作してみました。
まさにフォーク状のものも考えたのですが、私の場合はエポキシパテを使いますので、先端が針状ですとパテを引っ掛けて剥がしてしまうような気がしたのでやめました。

Img_0222
そこで、板をコの字に曲げて先を研ぎ、二枚刃のようにしてみました。刃と刃の間隔は、資料写真と照らし合わせて、模型の上で50ミリの幅の中に約40本の線が引ければよいことが分かり、約1.2ミリにしました。かなり細かいですね。
これでうまくいってくれることを祈ります。
それにしても、慣れない金属工作は難しいです・・・。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年7月12日 (日)

ドラゴン ヤークトパンサー初期型 その4

キャタピラの乾燥待ちの間に、ただ待っているだけでは時間がもったいないので車体の制作を進めます。
この車輌にはツィメリットコーティングをしなければならないので、説明書の順序は無視して、コーティングの邪魔にならない部分を組み上げていきます。
Img_0194
エンジンハッチは、車体側のザグリよりハッチが厚くて浮いてしまうので、ザグリを深く削ってハッチを落とし込み、車体上面とツライチにします。


Img_0195
車体の溶接跡や切削痕の表現は素晴らしく、ツィメリットで隠してしまうのが惜しいですね。



Img_0196
試しに車体上部をかぶせるとこんな感じ。独特な形状がカッコいいです。




Img_0198
個人的には特に後姿が気に入っています。




Img_0200
主砲の防盾カラー部と砲尾を組み付け、車体上部の主なパーツも取り付けます。

これで車体上下を貼り合わせて乾燥させたら、いよいよツィメリットコーティングの作業にかかっていきます。
それにはキャタピラを破損防止のために取り外さないといけませんが、まだ乾燥が十分ではないので、しばらくこのまま乾燥待ちとなります。乾燥3日目あたりで急に縮みますので、油断して外してしまわないよう注意が必要です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月11日 (土)

ドラゴン ヤークトパンサー初期型 その3 <キャタピラ組み立て完了>

マジックトラックの加工が終わりました。こういった地味な作業は、集中して一気にやっつけるに限りますね。続いてキャタピラの組み立てと取り付けにかかります。
机の上にマスキングテープを糊面が上になるようにして貼り、その上にキャタピラを並べていきます。
未加工のマジックトラックのままでしたらテープなしで出来るのが利点なのですが、フリクションが仇となってきちんとハマらない部分があり、最後に全体が微妙にねじれたり曲がったりしてしまいます。今回、このフリクションを取り去る加工をしたのでテープが必要となりましたが、かえって作業は実にスムーズでした。
そして、接着剤を付けたらそのまま30~40分くらい乾かします。固まって動かなくなりそうだからと待ちきれずに巻いてしまうと、大抵どこかが切れてしまいます。1時間くらい乾かしても十分動きますので、焦らないことが大事です

Img_0185
取り付け完了です。
説明書どおり片側89コマで組みましたが、明らかに長すぎましたので、3コマ減らしました。


Img_0188
いつもは上にチェーンを置いて重石にして弛みを再現するのですが、今回はフリクションが少ないためか、キャタピラの自重のみで十分自然なラインが出せました。


Img_0186
反対側も同様です。
パンサー系はもう少し張った感じでもいいんですけどね。



Img_0187_2
接着式の連結キャタピラを雰囲気よく仕上げるキモは、起動輪と誘導輪の上部でのキャタピラの離れギワです。
起動輪や誘導輪から離れたら、わずかでも下に凸になるようにリンク部を曲げます。ここが少しでも上にふくらんでいると、キャタピラの重量感がまったく出ません。実際、雑誌の作例でもそういった作品が掲載されていることがあります。
逆にこのポイントを確実におさえておけば、可動式に劣らないカッコいいキャタピラが出来ますよ。

あとはこのまま数日かけて十分に乾燥させます。前回のキングタイガーではここで少し急いで失敗しましたので、今回はじっくり待つことにします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月 9日 (木)

ドラゴン ヤークトパンサー初期型 その2 <マジックトラック>

Img_0168キャタピラは、キットに入っている「マジックトラック」を使います。単体で売られていても不思議ではないほど素晴らしい出来の部品ですので、特にアフターパーツに変える必要は感じません。


Img_0175ただし、盲点があるのです。
この「マジックトラック」シリーズは、リンク部に小さな突起があることではめ合わせをきつくし、スナップフィットのように圧入して組み立てるように出来ています。それによって、接着剤なしに仮組みして、後から一気に接着することが可能になっています。
ところが、曲げたりすると逆に押し出して外れようとする力が生じて微妙に型崩れを起こすので、巻きつけた後で全体にねじれが出てしまったりするのです。

そこで、この突起をすべて削り落としてはめ合わせをゆるくしてやることにします。キャタピラ1枚ずつ160枚ほど作業しますので大変面倒ですが、後の巻き付けの工程が少しラクになるはずです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月 5日 (日)

ドラゴン ヤークトパンサー初期型 その1

ここ3日ほど模型に触れませんでしたが、そろそろ次に進みましょう。
Img_0097_2
このところタミヤのキットばかり作っていましたので、久々にドラゴンのキットを手がけることにします。

タミヤからもヤークトパンサーは出ていますがそれは後期型で、この初期型は、先日作ったキングタイガー(ポルシェ)と同様の1ピース砲身と、小さめの防盾カラーなどが特徴のようです。
Img_0101
実車のことはあまり詳しくありませんので、とりあえずこの本を教科書にします。キットにデカールが用意されている「314号車」を再現しようと思うのですが、ちょうどこの本の中でも塗装例が紹介されています。

ただ、ちょっと困ったことにこの「314号車」は少しやっかいで、実はキットのままストレートに組んだだけでは再現できないのです。
車体横のOVMラックとクリーニングロッドケースが取り外され、車体後部などあちこちに移設されています。また、排気管が2本出しなのですが、キットでは4本出しになっています。
要は、この戦車も生産時期によって様々なバリエーションがあるのですが、キットは「314号車」にふさわしくない仕様になっているようなのです。
直線番長であるワタシとしては、なるべく改造が少なく済むようにしたいのですが、どんな仕様の車輌を作るにもある程度の改造は避けられそうにないので、今回はこれで行くことにしたいと思います。

来月半ばに「中京AFVの会」があるので、それを目指して作りたいと思いますが、果たして間に合うでしょうか。
Img_0166
しかし、「スマートキット」とは言ってもこのランナー数・・・部品探すのも一苦労です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月 1日 (水)

コダワリのベース材・改

以前に、無塗装のブビンガのベース材がコダワリだと書きました。
作品単品で見ている分にはサイコーだと思っていたのですが、棚にいくつか作品が並ぶとちょっと物足りなさを感じるようになり、「やっぱ塗ったほうがいいかな?」と思い始めました。
そこで、ひとつ実験台にして塗ってみることにしました。

どうせやるならマジメにやりましょう。
模型塗装の鉄則は「塗膜は薄く」ですが、木材の場合、見た目よりも表面が荒れているので、逆に厚い塗膜で埋めて滑らかにします。
①下塗り~②中塗り~③上塗りの3ステップが基本です。
Img_0125_2
使う塗料はこの2種類とクリアラッカーです。
左の「サンディングシーラー」は中塗り塗料で、肉厚のある塗膜を形成して木の凹凸を埋め、表面を滑らかにする働きをします。
まず、下塗りとして塗料の吸い込みを防ぐ目止めのためのクリアラッカーを吹いた後、サンディングシーラーを3回ほど塗り重ねます。
ニスだけで厚塗りしようとすると、かなり塗り重ねなければいけません。特に小口は導管が露出しているため塗っても塗っても吸われてしまいますが、この塗料なら大丈夫です。
乾いたら紙ヤスリで軽くサンディングして表面を整え、さらに塗り重ねます。これを繰り返して、全体が塗膜で覆われて滑らかになればOKです。

仕上げとしてつや消しニスを上塗りします。戦車を置く台なので、やはりつや消し仕上げだけは譲れません。
でも、このつや消しニスがなかなか曲者で、きれいなつや消しにするのは難しいです。
Img_0119
出来上がりがこちら。ブビンガはもともと木目の美しい木ですが、塗ったことでそれがさらに引き立ちました。ただ、一見マホガニーに見える色になってしまったのが残念です。

Img_0120
こちらは一般的なアガチス材のデコパージュ台。マホガニー色のステインで着色後、同様の仕上げをしてみました。



Img_0122
このように、小口もちゃんと塗膜が乗って、キレイに仕上がります。




Img_0158
戦車を置くとこんな感じ。思ったよりは悪くないかも。当初のコダワリは何だったのでしょうか。



Img_0161
こちらはファイアフライ。実際にはもう少し赤みが少ないですが、こちらはいい感じです。



ところで、このポルシェキングタイガーは少し手を加えて、迷彩色が剥がれて下地のダークイエローが見えているようなチッピングを入れてみました。
Img_0144
エンジンデッキ周辺です。人の通りそうなところに入れています。




Img_0146_3
その他、ハッチ周辺を中心に軽く入れてみました。
少しは見せ場になったでしょうか。
しかし、アップで見るとかなり雑ですね・・・。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年6月 | トップページ | 2009年8月 »