ドラゴン パンサーA型 その2
フィルタリングを終えました。
今回は、油彩のみで行いました。
まずグレイを作り、これに茶色を少し混ぜてぺトロールで薄め、全体をウオッシュします。
溶剤がとんだら、溶剤を含ませた筆で余分な絵具を拭います。
次に、その色にさらに茶色と黒を混ぜてモールドに流す、いわゆるスミ入れをします。ここで一晩乾燥させます。
続いて、褪色表現に移ります。
まず少しピンクっぽいフレッシュを作ります。これが色あせ用です。
次に、これに黄色を足します。これが色ムラ用です。
最後に茶色を用意します。
これらを、場所ごとに色を代えながら点々と置いていき、溶き油を含ませたきれいな筆で薄~く延ばします。私は、一色ずつ作業していきました。
陽のよく当たりそうな場所や面の周囲に色あせ用を、面の真ん中に色ムラ用を塗っていきます。
これらの調子を見ながら、色がつき過ぎたところを茶色で整えます。また、ハッチ周辺など汚れそうなところも茶色をかけていきます。
さて、この褪色表現で使う溶き油には、ペトロールなどの揮発油ではなく、リンシードなどの乾性油を用いました。揮発油はあくまで単なる溶剤、すなわち薄め液であり、絵具の粘度調整をするものですので、それだけで絵具を延ばしたりボカシたりするのには向いていないからです。
乾性油は、「揮発して乾燥する」のではなく、化学反応によって「固まる」ことで乾いた状態になる油のことです。(ホルベインやクサカベのHPは、いろいろ勉強になりますよ。)そのため、乾くまでには揮発油よりはるかに長い時間を要します。作業が終わってしばらく経っても、モデル表面はベタベタしたままです。今回、たまたま持っていた、乾燥の遅いポピー油を主とした調合油を使ってしまったのは失敗でした。
その代わり、自然なボカシが表現できます。ペトロールは揮発するために、シミのような痕が残ってしまいます。
乾くまでには数日かかるので、しばらくはモデルにうっかり触れることも出来ません。
この間に、キャタピラのウェザリングに取り掛かりたいと思います。
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